秋(9月〜11月)
こんばんは。管理栄養士ほなみです。
外に出るだけで汗が噴き出すような蒸し暑い夏から、だんだんと日が短くなり空気が乾燥してくる秋になりました。
実は夏よりも水分不足になりやすい秋冬。この季節になると、肌荒れや風邪、便秘、むくみになりやすい方が多いのではないでしょうか?
私たちの体は約70%が水でできています。
体の水分は、尿や便のほか、皮膚や粘膜、呼気から1日に約2.5リットルもの水分が失われ、失った分を食事や飲み物から補給しています。尿や便による水分の排泄は目に見えるので分かりやすいですが、皮膚や粘膜、呼気から蒸発する水分の排泄は、私達は感じることができないことから「不感蒸泄」と呼ばれており、安静時では1日約900ミリリットル失われています。
不感蒸泄は、気温が低く、空気の乾燥した秋冬の環境では失われる水分量が増えるのですが、この季節は汗をかきにくく、体から水分が出ていっていることを実感できないため、飲み物をあまりとらなくなり、いつの間にか体が水分不足になってしまうのです。
このような夏から秋にかけて起こる環境の変化は、外気に触れる肺や気管支、鼻、皮膚や、水分の吸収を調節する大腸にダメージを与え、肌荒れや風邪、便秘、むくみなどの不調を招きやすくなります。
東洋医学の五行色体表では、秋は肺が弱りやすい季節と言われています。(※東洋医学でいう肺は、西洋医学の肺とは違う認識ですが、体の水代謝を調整している点は同じです。肺と関連のある大腸、鼻、皮膚も秋は弱りやすいと言われています。)
そんな肺や腸のダメージからくる不調にオススメなのは、旬の食材(白い食べ物)そして、バランスの良い食事です!
今回、バランスの良い食事を取ることができる食材の組み合わせを、それぞれの頭文字を並べた語呂合わせ「まごはやさしいわ」で紹介します。
『秋のまごはやさしいわ』を参考に、普段の食事を意識してみましょう♪
秋のまごはやさしいわ
ま(豆類):大豆、小豆
ご(種実):ごま、銀杏、落花生、栗
は(発酵食品):味噌、醤油、納豆、ぬか漬け、お酢、キムチ(植物性発酵食品)
鰹節、ヨーグルト、チーズ(動物性発酵食品)
や(野菜):レンコン、ごぼう、かぶ、大根、にんじん、冬瓜、ほうれん草、ブロッコリー、カリフラワー、オクラ、ズッキーニ、つるむらさき、レタス、ルッコラ、チンゲンサイ、白菜、ミョウガ、生姜、ネギ、百合根、春菊、むかご、野沢菜etc
さ(魚類):カツオ、サンマ、サケ、サバ、ししゃも
し(きのこ類):しいたけ、まいたけ、しめじ、エリンギ、なめこ、マッシュルーム
い(芋類):じゃがいも、さつまいも、かぼちゃ、くわい、長芋、里芋
わ(海藻類):のり、こんぶ、ひじき
秋にオススメの調味料
秋に意識したい味は辛味!!辛味は発汗作用を促し、水代謝がうまく出来ない肌や肺の働きをサポートします。
ぜひお料理に辛味を取り入れましょう♪
「秋のまごはやさしいわ」レシピ集
秋野菜の和風スープ
秋野菜は、夏に溜まった火照りや疲労を取り除いてくれます。また食物繊維が豊富!お腹が弱りやすい秋に取りたい野菜がいっぱです!旬の食材を積極的に取りましょう♪
【材料(1人前)】
・大根 ・・・適当
・かぶ ・・・適当
・にんじん・・・適当
・ゴボウ ・・・適当
・水 ・・・300ml
・出汁用こんぶ・・・1/2枚
(調味料)
・酒 ・・・小さじ1
・みりん ・・・小さじ1
・薄口しょうゆ・・・小さじ1
・塩 ・・・ひとつまみ
【つくりかた】
1、野菜を食べやすい大きさに切る。
(大根、かぶ、にんじんはイチョウ切り、ゴボウはささがきにすると火が通りやすいのでオススメです。)
2、鍋に水を入れ、表面をよく拭いた出汁用こんぶを入れ、火にかける。 沸騰する前にこんぶを取り出す。
3、(1)の野菜と調味料を入れ中火にかける。※時々アクを取りましょう。
4、野菜に火が通ったら完成⭐︎
風邪に負けない!秋の煮物
【材料(1人前)】
・大根 ・・・適量
・にんじん・・・1/8本
・ごぼう ・・・5cm
・レンコン・・・6きれ(輪切りを1/4にカットした状態)
・里芋 ・・・小振り1個(皮は剥いておきましょう)
・しめじ ・・・お好みの量
・市販のこんにゃく・・・1/6枚
・水 ・・・250ml
(調味料)
・しょうゆ・・・小さじ2
・酒 ・・・小さじ2
・みりん ・・・小さじ1
・塩 ・・・ひとつまみ
【つくりかた】
1、野菜とこんにゃくを食べやすい大きさに切る。
2、鍋に水と(1)を入れて中火にかけ、煮立ったら灰汁を取る。調味料を入れ再び煮立たせる。
灰汁が出なくなったら蓋をし、5分ほど中火で煮る。
(噴きこぼれそうになった場合は、蓋を少しずらして隙間をあけましょう。)
3、蓋をはずし、煮汁を具材にかけながら水分を飛ばす。
4、ある程度水分がなくなったら、味をより染み込ませるために火を消して冷やす。
5、食べる直前に温めなおして、器に盛れば完成⭐︎
物足りない、お腹がいっぱいにならないときは、大根やこんにゃくで重増しするのも有りです♪
きのこたっぷりサラダ
きのこには骨の生成に関わるビタミンDや食物繊維が豊富に含まれています。女性に嬉しい食材。普段から積極的に食べましょう!
【材料(1人前)】
・きのこ(お好みのきのこ)適量
・水菜 ・・・1株
・春菊 ・・・1/2株
・長ネギ・・・5cm
(調味料)
・オリーブオイル・・・大さじ1
・しょうゆ・・・小さじ1
・酒 ・・・小さじ2
・お酢 ・・・小さじ2
・もみのり ・・・お好みの量
・白ごま・・・お好みの量
【つくりかた】
1、きのこの石づきを取り、食べやすい大きさに切る。
2、水菜、長ネギ、春菊をよく水洗いし、水菜は食べやすい大きさ、長ネギは白髪切り、春菊は葉をむしる。
3、耐熱容器に(1)と調味料を入れ、電子レンジ500wで4分加熱する。
4、深底の皿に(2)を入れ、(3)を上に乗せる。もみのりや白ごまをトッピングすれば完成⭐︎
ちゃんちゃん鍋
【材料(1人前)】
・秋鮭 ・・・1切れ(味付きでないもの)
・大根 ・・・適量
・にんじん・・・適量
・白菜 ・・・適量
・舞茸 ・・・適量
・長ネギ ・・・適量
・白滝 ・・・適量
・ごま油 ・・・小さじ2
・昆布だし・・・350ml
・味噌 ・・・大さじ1
・酒粕(or酒:小さじ2)お好みの量
・塩
【つくりかた】
1、野菜は食べやすい大きさ切る。舞茸は石づきを取り、食べやすい大きさに割く。
白滝は水をきり食べやすい長さに調理バサミでカットする。
2、鍋にごま油をひき、鮭の皮を下にして火にかける。
芳ばしい香りがしてきたら、昆布だしを入れ、その後に大根、にんじんを入れる。
沸騰してきたら白菜、舞茸、長ネギ、白滝を入れる。時々灰汁を取りながら火を通していく。
3、野菜全体に火が通ったら味噌と酒粕を入れ、味を整える。
具材が多く、味が薄い場合は塩で調整する。
⭐︎完成⭐︎
ほうれん草とキノコのピリ辛和え
【材料(1人前)】
・ほうれん草・・・3束
・お好みのキノコ・・・適量
(調味料)
・しょうゆ ・・・小さじ2
・酒 ・・・小さじ1
・みりん ・・・小さじ2
・七味 ・・・お好みの量(辛味が苦手な方は抜いてください)
・白ごま(適量)
【つくりかた】
1、ほうれん草は塩茹でし、冷水でよく冷やしてから、水をきり食べやすい大きさに切る。
2、キノコの石づきを取り、食べやすい大きさに切る。
3、耐熱皿に調味料と(2)を入れ、電子レンジ600wで3分加熱する。
4、(3)に(1)と白ごまを入れ、よく和えれば完成
麻婆なす豆腐
【材料(1人前)】
・鶏ひき肉・・・60g
・なす ・・・1/2本
・木綿豆腐・・・1/4丁
・米油 ・・・大さじ1
・ニンニク・・・1/2粒
・しょうが・・・適量
(調味料)
・しょうゆ・・・小さじ2
・豆板醤 ・・・小さじ2
・紹興酒または酒・・・小さじ1
・みりん ・・・小さじ2
・オイスターソース・・・小さじ1
・長ネギ(適量)
【つくりかた】
1、材料を切る。木綿豆腐はたべやすい大きさ、なすは斜めに薄くスライス、ニンニクとしょうが、長ネギはみじん切りにする。
2、調味料をすべて合わせ、滑らかになるまでよく混ぜる。
3、強火で熱したフライパンに米油をひき、ニンニクとしょうがを入れて狐色になるまで炒める。
4、鶏ひき肉を入れ、中火で肉の色が変わるまで炒めたら、なすを加えてしんなりするまで炒める。
5、木綿豆腐と(2)で合わせた調味料を入れ具材とよく絡める。調味料がグツグツし、なすが柔らかくなるまで煮込んだら、長ネギをかけて完成。
以上です♪
旬の食材を食べ、最高のパフォーマンスで秋を過ごしましょう(^^)/